29人が本棚に入れています
本棚に追加
「オッス、伊織。朝っぱらから疲れた顔してんなぁ」
机に鞄を置いたのを見計らって、前の席に座る和樹が声を掛けてきた。
「寝坊して、おばトンを通ってきたんだよ」
「……マジ? じゃあトラウマ克服したのか?」
「仕方なくだって。そもそも和樹が、あんな動画を送ってくるから」
「ヤバいだろ、アレ。一部では映画やドラマのPV用に作られたとか言われてるけど、だったら運営が動画削除なんてしないだろうし」
「あれは、リアルな殺人だよ」
はっきり断言する僕に、和樹は微妙な表情をしてみせた。
最初のコメントを投稿しよう!