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「お守りの事なんですけど」
「いや、その前にそのうさぎ……ちょっと見てらんない」
「失礼。すぐ終わります。マエとロース、モモと切り分けたら一旦終わりですので」
「牛肉みたい」
「動物などは余り変わりませんよ。野菜はこの山で栽培してます。無いものは買いに出ますが」
「その格好で?」
「ええ。どうも神社のお使いと思われているようなので気にしてませんが」
多分、何を言ってもダメだろうと諦めてコーラを飲む。
「それより、お守りなんですけど。そのお守りはお爺さんから貰ったんですよね?」
「そう。学業か交通安全のお守りかなと思ってたけど」
「違います。そのお守りは私が桃真君の御先祖に渡したものです」
「はい?」
「昨日お話しましたが、桃真君の御先祖は村の時代からこの土地に居た方と思います。お守りの中を見たら私の印が書いてある書がちゃんと入っていましたから。袋は何度か変えたようですが、中はそのままとなっていました」
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