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教室移動の道すがら、雅之が彼女の事を教えてくれた。
彼女の名前は乃条 静流
大輝、雅之を含めた男女6人の仲間で、子供の頃から家が近所で何かと一緒に行動してきた幼なじみらしい。
俺は学区の違う小学校からただ一人、この中学へやって来たので、当然その辺の詳しい事情は知らないが。
大輝がとにかく静流が好きで、静流に気がありそうなヤツには片っ端から敵意剥き出しにして掛かって行くので、雅之は気が気でないらしい。
「まぁ、静流はマイペース人間だから、相手にしてないっちゃ聞こえは悪いけど…」
確かに何かを気にしていたら、教科書など借りには来れないよなぁ。
「ただ、あずさがなぁ…」
雅之がため息をついた。
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