【問わず語り Shizuru side 2】

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 初めて来ちゃった、省吾のお家。    平屋の小さい一戸建て。    でも、ガレージがすごく大きくて立派だ。庭は全然ないけど。  大ちゃんが省吾の家を知ってるからって、いつも登校の時待ち合わせる場所で集合にした。    あずちゃんや美咲ちゃんはちゃんと時間通り。まーちゃんとタキちゃんもちゃんと来た。大ちゃんが少し遅れるのはいつもの事だし。   「省吾んちな、かーちゃんいないって言ってたから」    歩きながら大ちゃんがそれだけ教えてくれた。  考えてみたら私たち、省吾の事を何も知らない。    私たちが知ってるのは、いつも少し控えめで、誰にでも優しい省吾だけ。   「お父さん、いるかなぁ」    あずちゃんてばこればっかりだ。夕方になれば帰ってくると聞いていたはずだけど。   「しょーごー!おーい!」    一応呼び鈴を押しながら、大ちゃんが開いてたドアを覗き込む。   「おう」    省吾はすぐに出てきた。黒いジャージの上下に着替えてる。なんか外で見る省吾より、ちょっと大人っぽく見えるかな。   「みんなあがってくれ」    私は初めて入る省吾の家に、かなり緊張しながら靴を脱いだ。
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