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二人と別れ、俺は自分の家へと向かった。
親父はもう仕事に出かけた頃かな。長距離のトラック運転手だから、いつも出る時間がまちまちだ。
うちはもうずっと父子家庭だ。俺が親父に引き取られた5つの時から…
鍵を開け、中に入るとひとり分の食事がテーブルの上に用意してあるのが見えた。
親父、しなくていいって言ってるのにな。
俺はもう中学生なんだから、自分のご飯くらいちゃんと自分で用意出来るんだよ。
そんな時間があったらもっと身体を休めて欲しい。親父はいつも大変な仕事してるんだから。
親父を見るたび、俺はいつも早く大人になりたいと思っていた。
早く大人になって、自分で自分を養えるようになりたいと思っていた。
大好きな親父に迷惑を掛けたくないと、いつもそればかりを思っていた。
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