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1.鴻雁来 (こうがんきたる)
10/12
なぎさ:前置きはいいからさっさとやろう。まずは上の句に寒露ね。
わたし:はい。
寒露のページ重さ感じる夕陽かな
なぎさ:言いたいことはあるけど、我慢する。
硬い飴寒露の雨の噛み砕く
わたし:カンロ飴って知ってるの?
なぎさ:ひみつー。はよ、末の句詠みなはれ。
わたし:機嫌悪いな。
今日よりは得体知られぬ寒露かな
なぎさ:得体が知れなくなって4日目なんだ。
わたし:部屋で育ててるたぶんハイビスカスの花が何か月ぶりに咲きました。
でも、すぐに満開になって萎んでいきます。
ハイビスカスに降りそそぐ秋の陽や
一緒に買った鶏頭は色褪せながらもずっと咲いています。
コスモスを見に江戸川松戸フラワーラインに行って来ました。
なぎさ:河川敷にコスモスが自然に咲いただけって感じがいいね。
わたし:風に揺れるコスモスは綺麗だったけど、写真に撮るのはむずかしいんだよね。萩もそうだったんで、和歌の世界でよく詠まれたのは「揺れる萩>秋の風>頼りない命」って連想かなと。
寄る辺なき身に沁む風のコスモスや
なぎさ:この写真はどうやって撮ったの?
わたし:二重露光。すすきを撮って、手前のコスモスを重ねて撮るの。風を表現するのにいいかなって。
なぎさ:これはずっと前に花菖蒲でよくやってた加工かな。
わたし:うん。
なぎさ:綺麗だけど、ハーレム状態に飽きちゃったってところじゃない?
わたし:うぐ。
なぎさ:こっちの加工の方がいいかも。カメラの方でやってるの?
わたし:うん、RAWからでもできるけど、どこまでいじるか決めきれないから。
なぎさ:よくわかんないけど、優柔不断な性格はよくわかる。
わたし:これは加工じゃなくて、暗くしてる。花びらの細部が見えやすいように。
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