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桃田にはクラスメイトに口止めの役目を任せていた。みる香の今回の出来事を、他クラスに口外しない様に、だ。
噂が出回れば、みる香は学校に来づらくなり、彼女の心は深く傷つくだろう。そんなのは嫌だった。
みる香の危機的状況に気づいたのは、半藤が教師から面談室で説教を受けている最中のことだった。
個室の中、一対一で閉じ込められた空間では逃げ出すことは叶わず、半藤は苦しんでいくみる香の状況に胸を痛めることしかできなかった。
説教を受けるような行いは、今後一切すべきではないだろう。全てがみる香の障害になるなら、半藤はなんだってする。そんな思いが強かった。
半藤はみる香のいる保健室まで駆け足で向かうと、中には悲しそうに窓を見つめる小さな女の子が、そこにいた――――――。
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