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「土曜日、二人でカフェにいたでしょ?友里がたまたま目撃したんだって」
「何を?」
「私が涼介に、あーんってしてる所」
涼介は記憶をたぐり寄せる。確かにあったな、そんなこと。
「それでモヤモヤして、気づいたんだとさ」
「そうだったんだ。ん?もしかして、友里から相談されてたりする?俺のことが好きだって気づいて」
「さて、どうでしょう?」
これはされてたな。てことは、二人の気持ちを知っていて、俺に告白するように言ったのか。何だよ、悩んだのに。まあ、そのおかげで今があるけど。
「なんというか、ありがとな」
「いえいえ、あ。友里」
「かよ。と、涼介。お待たせ」
友里はかよの隣に座ろうとするが、かよが涼介の隣を勧めたため恥ずかしそうに涼介の隣へと座る。
「しかし、本当に良かったね。二人とも。しかし、まさか友里にヤキモチやかれるとはねぇ」
「かよ。それは秘密にって」
真っ赤になる友里の手を取ると、涼介はにこりと微笑む。
「じっくり聞かせて貰いたいな。かよにしか話してない俺への気持ち」
「涼介」
そんなやり取りをする涼介と友里を、かよが嬉しそうに見つめていた。
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