12人が本棚に入れています
本棚に追加
「女子会?」
同じクラスの女子生徒三人に、飲み会に誘われたのは金曜日のこと。
「ずっと岡本さん誘いたかったんだけど、いつも進藤くんといるから、なかなか声かけられなくて。でも話したいなってずっと思ってて、ね?」
「ありがとう。いいよ、行く」
それを聞いて三人は嬉しそうに笑った。集合時間と店の名前を聞くと、忘れないように手帳にメモをする。
「じゃあ、また後でね」
「うん」
嬉しかった。女の友達が欲しいと思っていたから。大学に入ってすぐ友達は出来た。しかし涼介も一緒にいるようになると、その子は涼介に恋をした。そして涼介と仲の良い友里のことを、疎ましく思うようになっていった。
『友里は何も分かっていない』
そう言ってその子は友里の元から離れていった。何を分かっていないのか、友里にはその言葉の意味が分からなかった。それからも近寄ってくるのは、涼介目当ての子ばかりで。
最初のコメントを投稿しよう!