Act 2 : 恋の始まり?

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 そして暗い中で光るスマホの画面には、カカオトーク(  ※)のアイコンと共に、「ジュウォニヒョン」の文字が浮かんでいた。 「……ヒョン……?」  驚いて画面を見ている間にも、3つ4つとメッセージは増えていく。  ユノはアプリを開き、ジュウォンとのトーク画面を表示した。 [ユノ?大丈夫?] [始まる前、ちょっとキツそうだったから] [スタッフさんからお前のスマホ回収できてないって聞いた] [俺はもうゴールした] [大丈夫、ゆっくり行けば必ずいつかはゴールできるから] [1人に感じるだとかうじうじすんなよ、お前が1人になるわけないんだから] 「いつかはって……何それいつだよ……」  どうしてわかったんだろう。  ユノの頭はそれでいっぱいだった。こんな風に、弱っているのを察知して、折れそうになったところで応援してくるなんてズルすぎる。  ユノはゆっくりと手に持っていたカメラを下げた。大きな目にたっぷりと溜まった涙を拭う。 「よし、行こう」  ジュウォンが応援してくれたのだ。自分はそれに報いなくちゃだろう。  ユノの顔つきは、さっきまでとは変わり、雨上がりの空のように明るかった。 ※カカオトーク 韓国で一般的に使われているメッセージアプリ。通称カトク。
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