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「ユノ何見てるの?」
唐突にジュウォンがユノに寄ってきて言った。
「え、コメントだけど」
「ふーん」
自分で聞いてきたくせに興味なさげな反応をするジュウォンに、なんなんだこの人は……とユノは真剣に思う。
「『ホジュナ、どのヒョンが一番好き?』え、この中でですか? 究極の質問ですね、難問すぎるのでスルーします」
「ツンデレすぎない? 素直にスホヒョンです♡って言ってくれていいんだよ」
「素直に言ったらスホヒョンはまず除外されるんですけど」
「ひどい!」
いつも仲良しな最年長と最年少の絡みに、コメント欄が『親子ズがまた反抗期の親子してる』『思春期の息子とダル絡みするパパじゃん』と沸く。
「ゆーの」
真横から名前を呼ばれたユノがそちらに顔を向けると、最強に整った顔面がじっとこちらを見ていた。
「もうちょいこっち来て」
身体をぐいっと引き寄せられ、ジュウォンと密着する形になる。
「え、なに……あ」
そうだ、『恋の始まり』。ジュウォンがBL営業に本腰を入れ始めたのだと気づいたユノは、こてん、とジュウォンの肩に頭を乗せた。
「っ……」
急にジュウォンの身体が固まったような感じがして、目線だけでジュウォンを見ると、ジュウォンは大きくため息をついてユノをぎゅっと抱きしめた。
「うお、 」
驚きはしたが、ジュウォンの、長くてほどよく筋肉がついた腕の中は心地が良くて落ち着く。ぐでん、と効果音が付きそうなくらいに完全に身体を預けると、すりすりとジュウォンの手に頭を撫でられた。
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