5人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
春なのに、まだまだ寒い日が続きます。
寒くても、私は外でお仕事をしています。
正直、辛いと思うこともたくさんあります。
けれど、外でのお仕事も慣れてくると、とってもいいものです。
部屋の中では知り得なかったことを、たくさん知ることができるからです。
暖かい春の日差しを浴びて、私の周りでは雪が解け、地面が見えてきます。
今まで眠っていた生き物たちが、目を覚まして動き回ります。
外の様子は、毎日毎日変化していきます。
部屋の中にいたときは、私はそんなこと、まったく気づいていませんでした。
今では、自然の中で働くことに喜びを感じるようになりました。
とは言っても、外でのお仕事はいいことばかりではありません。
雨の日は、仕事がはかどりません。
私がどんなに頑張っても、ほんのちょっとしか作れないのです。
私は、自分の無力さに落ち込みました。
すると、先輩は優しく、こう言ってくれました。
「ずっと同じ、ってことはないですよ。何事も変わり続ける。昨日できたことが、今日はできないかもしれません。みんな、うまくできる時と、そうでない時があるのです。そして、それが普通なのですよ」
先輩はいつも、私を励ましてくれます。
私の仕事がうまくいかなくても、決して叱ったりはしません。
私が頑張っていることを、分かってくれているのです。
だから、私は先輩のことが大好きです。
最初のコメントを投稿しよう!