2#俺とチャオちゃん

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 俺は若くして、人生積んできた。  直ぐにクビになり、転々とする職。  やっとありつけた重労働で起きた俺の落ち度による事故で、片腕がマヒしてもう職に付けない身体になっちまった。  悔しい・・・何で俺はこんなにも不幸の連続なんだ・・・!!  運命の神様、俺が何か悪いことしたのか?!  罰当たりな事したのか・・・?!  どうしようもなくどん底の俺を何時も癒してくれるのは、愛猫のチャオちゃんだ。  近所で野良猫の餌やりをしていたら、1匹の猫に懐いちゃったんだ。  それが、サビ猫の雌のチャオちゃんだったんだ。  チャオちゃんはそのまま、俺の住んでいるアパートに同居する事になったんだ。  まあ、あのアパートはペット禁止だったからコソコソと隠れて飼っていたんだけどね・・・  その頃俺は工場をクビになって、アパートの俺の家財道具を売り払いながら何とか食いつないでいた。  それでも足りずに、俺は後にチャコちゃんを預けた隣の女性に厄介になっていた。  しかし、  「図々しいわね!もう金は貸せないわよ!!」  この一言で、俺はどん底に突き落とされた。  更に不幸は続いた。  俺は、このアパートを家賃滞納が祟って遂に、  「滞納した家賃利子付で全額払わないと、追い払うからな!!」  目の前が真っ暗になった。    これからどうしよう・・・チャオちゃん。    俺がもし、ホームレスになったらどうしよう・・・  俺は悩んだ。  この怪我で、何処も俺を雇ってくれる場所は全く無いし、  頼みの綱の彼女さえ、愛想つかしたし。  どうすれば・・・どうすれば・・・?!  そうだ!!  最後の手段がある!!  出来れば、『これ』をしたくなかったけど・・・気がひけるけど・・・『これ』に手を出さなければ、これから生きてられないんだ!!  俺は役所に行った。
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