時の流れに逆らって

4/11

6人が本棚に入れています
本棚に追加
/33ページ
「ん〜、なら、部屋はどうする~?」 「あぁ、部屋なら、あそこがいいだろ」 「あぁ、あそこですか」 「あそこ...?」 「この寮にある空き部屋、そこなら出入りしてても普通に使えるだろう?」 「そこで大丈夫ですか...?」 「は、はい、大丈夫です...」 「なら良かった...」 「えっと、ありがとう...ございます...」 「あはは、いいって、僕達もここの寮に移ったばかりだからさ」 「移った...?」 「まぁ、色々とあってね」 「うん、色々だね」 「色々ですね」 「色々だな」 「色々だよ〜」 「色々...ですか」 「じゃ、もう時間的に遅いから寝よ」 「おやすみ」 「はい...」 -翌朝- 「あ、おはよう、黒乃」 「牧...さん、おはようございます...」 「これ、作ったから食べとくといいよ」 「あ、はい...」 もぐもぐ... 「えっと、美味しかったです」 「それは良かった」 「はい、あの、学校行きましょ」 「あぁ、そうだね」 -通学路- 「あの...」 「ん...?」 「なんで、皆さんは...いきなり来た私に対して優しいんです...?」 「それは...」 「あぁ、いえ、すみません、なんでもないです忘れてください...」 「そう、あぁ、これだけは言っとこうかな」 「...?」 「きっと、みんな気持ちがわかるから受け入れたんだと思うよ」 「え...?」
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加