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「終わった...?」
「多分...うっ...」
「え?ちょっ、牧くん!?ねぇ...お...て...」
(まただ、声が...)
-追憶の道-
(ここは...)
【僕は、生まれた時から悪魔憑きだった】
(あれは、譜...?)
【みんなからは、悪魔憑きと言われ続け、いじめを受けていた】
(そっか...)
【しばらくして、聖桜華高校に入学した...誰も話しかけてはくれなかった、悪魔憑きの噂はここでも既に広がっていたから】
【でも、そんな時、1人だけ、僕に話しかけてくれた人がいた...それが、灯さんだった】
「ねぇねぇ〜、なんで1人でそんな所にいるのぉ〜?」
「...?!...誰...ですか...?」
「僕〜?僕は日向灯って言うのぉ〜灯でいいよぉ〜」
「あっ...あまり、僕に近寄らない方が...」
「えぇ〜?僕が誰と話そうが関係ないよぉ〜?」
「で、ですが...僕は...」
「知ってるよぉ〜、悪魔憑きだって言われてるの聞こえてたからねぇ〜」
「それを、知ってて、近寄るんですか...?」
「悪魔憑きだろうと、人であることに変わりはないんだよぉ〜?」
「なんかまるであなたは人じゃないような言い方ですけど...?」
「んふふ〜、どうだろうねぇ〜」
「僕にちゃんと、話しかけてくれたのってあなただけです...」
「そうなぉ〜?」
「ずっと、みんなから、悪魔憑きは近寄るなとか、先生にも...言われてっ...」
「あぁ〜、よしよし、泣かないでぇ〜?」
「ごめんなさい...」
「大丈夫だよぉ〜」
「ありがとう...ございます...」
「よぉ〜し、泣いたあとは笑う!」
「え?」
「だ〜か〜ら〜!泣いたあとは笑うのぉ〜!」
「ふふっ、なんですかそれ...」
「「...あはははっ」」
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