さっそくぼっち

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さっそくぼっち

 同じ新入生という立場なら自己紹介がてらに話かけても大丈夫だろうと判断し、まずは初々しさを醸し出す女の子に話しかけようとするも……出来ない!!  女の子に対する免疫が6年間の男子校生活で低下してしまい、自分から話しかけるどころか、向こうから話しかけてくれてもどもってしまい会話にならないのだ!  これは大変由々しき事態なのだが、問題はもうひとつ。オレは彼女をつくることに気を取られていたので、男の友達をつくることを疎かにしていた。  つまり何が言いたいのかというと、“オレぼっち”である。  広いキャンパスには沢山の校舎が建っており、まだ大学生活に慣れていないオレは次の講義の教室がどこなのか分からなくなっていた。  ぼっちなので助けを求める相手はおらず、道の隅っこで入学式の際に貰ったキャンパスマップを穴が開くほど見つめていると……不意に声がかかった。 「きみ、新入生? 何か困ってる?」
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