思惑

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 「いえ。入っていません」  「芸能関係に興味はないですか?」  「芸能界に興味はあります。 先輩にモデルから女優に華麗なる変身を遂げた人も存在しますから」  「そうか。 実は私の知り合いでプロダクションを経営している人がいるんですよ。 そのプロダクションが新人を募集しているんです。 あなたはオーディションを受けて見る気はないですか? 私の見立てではあなたはスーパースターの素質があります」  「すみません。あたしはあなたをよく知らない。 また、そう言う話に飛び付くほど愚かではありません。 一応あたしも、モデルのバイトをしているので業界の裏も多少知っています。 これから友達と待ち合わせなので失礼します」  ハーフ系の女は、そう言って足早に去って行った。 
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