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「近くのラフォーレと言う喫茶店で待ち合わせしているんだ」
「あたし、ラフォーレは友達と一緒に行った事があります。
確かクラッシック喫茶ですよね」
「そうだよ。
先に行って待っててくれるかな？」
聖夜が微笑みながら言った。
「ええ、解りました」
聖夜は女が歩き出して暫くしてから、皆本孝に電話した。
『あっ、兄貴！何か用ですか？』
『実はお前から頼まれていた新人を見つけたんだが、ちょっとラフォーレまで来てくれや』
『はい。了解です』
聖夜が女に言った言葉は、まんざら嘘では無かった。
(あっ、そうか。どこかで見た女だと思ったが……。
今の女、明日見合いする写真の女と顔付きが似ていたな。
でも見合いの女は、電話でちょっと話したが高慢ちきな感じがして俺の嫌いなタイプだった。
今の女は純情そうで俺は気に入ったな。
まあ、見合いはしたくないが、親父の顔は潰せないからな)
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