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天使なので……
ちょっと待ったぁ~~これってどう言う展開だ?
それにアイゼンハルトって何処かで聴いたような……無いような?
『今度国王主催の……そこで意中の公爵家の……』
思い出した!!!!
そうだ、彼はカトリーナが慕う相手じゃないか、いま僕の目の前でプロポーズをしている男性こそ、公爵家の子息であるアイゼンハルト卿その人。
「いや、ちょっ……さすがに婚約は飛躍し過ぎでは」
「こんな失礼な出逢いからで申訳無い、でもこんな不貞な行為をしたからこそ、わたくしは貴女を大切に迎えたいのです!!」
「はっ、はあ……」
(真面目なのか? 馬鹿なのか? いまいち掴めない)
「いやぁ~、それにしても良く見るとお美しい、貴女を妻に出来ることを神に感謝しなくてはっ!?」
神と来たかぁ~~それにしても自分の美的感覚は、強ち間違っていないようだ。あの娘の部屋で鏡に映る自分を見た時、何て可愛い子だと自分に見惚れてたけど、彼もあの時の僕と同じ顔をしている。
まあ実際僕の場合は、元の世界の男としての自分の場合の脳内イメージがまだ強く、浮かぶのは僕の顔ってこと何だけど。
それよりこの求婚を断ら無ければ、彼女にきっと大丈夫って励ましておきながら、今度彼女と再開する時は、”彼の妻になってました、てへ”って、そんなのシャレになんっない!!
何か良い方法を考えなくちゃ……
神? あっ、そうだ!!!!
「アイゼンハルトさん、せっかく素敵なお申込みを頂いたのですが、人間の方と結ばれることは、神がお許しになりません」
「ん? それは、つまり……貴女は人じゃ無いと?」
「はい、ワタシは天使です」
「天使!?」
「はい、先程カトリーナさんの所にお邪魔をし、そしていま貴方の部屋に訪れました」
「天使……? その証拠は?」
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