いつも通り

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いつも通り

「やっぱりさ、別れようよ」  何度目か分からないセリフを口に出した。彼は「あぁ」とすんなりと頷いた。  じゃあね、と軽く言葉を放って背を向けた。  二人で歩いた道を一人で歩く。何度目になるか分からない別れ。別れに対する未練も罪悪感も感じない。強いて言うなら「無駄な時間だったな」という意識だけ。  別れの原因はだいたい私にある。告白された流れで付き合うものの、人に対して感情がなく、興味を抱かない私は相手とすれ違う。慰めもせず、共感もなにもしない私に相手は愛想を尽かし、そのままジ・エンド。それが恋愛のテンプレートとだった。  たった、それだけの話だったのに──
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