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2.
次の日学校へ行くと、そこでもハロウィンパーティーの話題を聞くことになった。
「秋介も参加する?」
「は? 何に?」
「これ! 小学生の子達メインなんだけど、人数増やしてゾロゾロ歩こうってなってさ」
唯斗の持っているチラシにものすごく見覚えのある俺は一瞬だけ目を見開くと、興味がないように視線を逸らした。
「俺らもう高校生だよ? 恥ずかしくね?」
「えー! おもしろそうじゃんっ。うちら行くよー?」
そう言いながら近づいてきたのは、唯斗の彼女の由奈と最近やたらとその二人と一緒に俺の前に現れる、同じクラスの日野。
物静かで話はするけど、こいつらが話しているのを横で聞いて笑っているような、目立たなくて控えめな女の子だ。
俺にはそのくらいの子の方が楽で良い。由奈みたいにグイグイくる行動系女子ははっきり言って苦手だ。
それよりも、
え、待てよ? 今、行くって言った?
ダメでしょ。
そんな小学生のお楽しみに高校生が悪ノリして飛び込んじゃ。
ダメでしょ?
マジでやめて? ってか、来ないで。
俺、ギラギラ戦隊やんなきゃないから。
輝木過になり切る約束しちゃってるから。
二万とアイポッドの為にやんなきゃないから。
こいつらにバレたら終わりじゃん。
バレる自信しかないし。
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