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目を合わせずに俯きながら言われて、俺は首を捻った。
「……スイーツ食べ放題……」
ああ。だよな、女子って好きだもんな、スイーツ。カップル限定だし、こいつらにはついていけないだろうし。
かと言って俺らはカップルじゃねーし、そもそも俺はハロウィンパーティーがあるから行けねぇし。
「ごめん、俺その日用事あるから」
「……え」
別の日だったら全然いいんだけどなー、日にち被ってるし絶対無理。
俺はその日、過にならなきゃないし。
そんなことを考えていると、目の前にいた日野が目を潤ませて何も言わずに教室から出ていってしまった。
「わー、ひど。もうちょい言い方あるでしょ?」
「は? なにが?」
「……もう、分かってないなー」
由奈は日野を追いかけて行ってしまった。
「どう言うこと?」
残った唯斗にそう聞くと、苦笑いされる。
「んー……自分で考えて?」
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