ep.0 side K

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ep.0 side K

19XX年 某大学病院 「6月15日14時45分、795g。 榎本叶恵ちゃん誕生です!!」 「自発呼吸なし!!」 「すぐルートとって!!NICU(新生児集中治療室)に 連絡!!!!」 「心停止!!早く-」 「先生。娘は・・・」 「お母さん、大丈夫です。娘さんは、 かなえちゃんは必ず、必ず助けます。」 緊急帝王切開での8ヶ月に満たないうちの出産。 麻酔で溶けた脳みそでも、私の事態を 察するのは容易だった。 そのくらい、緊迫していたらしい。 20年余り、前の話。 私は産まれた瞬間から、 迷惑をかける才能に()けていたようで。
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