離れてこそ

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離れてこそ

父の入院中、 初めて父の居ない実家を訪れた。 思えば、 実家に帰ると言うと父はいつもご飯を炊いて温かく迎えてくれた。 けれど、 父の居ない実家はとても静かで淋しかった 今までは ぎゅうぎゅう詰めだったはずなのに、 一人で過ごすには広すぎると初めて思った。 父はいつも みんなの巣だったこの家で 一人で過ごしていたのだ。
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