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1ー7
急に声をかけられ、トオルとノエルは驚きながら、少女を見る。
身長は155cmくらい 体型 細身
髪は黒 前髪パッツンのサラサラのロングヘアーで白いカチューシャをつけている。
瞳は黒 目は黒目が大きく奥二重
服装はライトグレーのセーラー服でスカーフは青
清楚そうな印象の女の子だなぁ、見た感じは俺達と同じくらいの歳かな?
そう思いながら、トオルは少女に答えた。
「俺は全然だけど、ノエルは詳しいぞ!ノエル、教えてあげたら?」
「僕は構いませんが・・・」
あまり乗り気では無さそうなノエルを気にも止めず、少女は嬉しそうに話し出す。
「本当に!?良かった・・・銀河戦域は難易度高そうだからって、お友達が誰もプレイしてなくて、心細かったんです。あ、自己紹介しますね。私は唐奈 亜瑠 中学一年生です。宜しくお願いします」
「木尻 透!俺も中一だ!」
「堀笛 ノエルです。皆、歳は一緒みたいですね」
トオルは元気良く、ノエルは淡々と自己紹介をした。
「言われてみれば、確かに女の子のプレイヤーは少ない気もするな」
「銀河戦域の男女比率は男性7割、女性3割くらいらしいよ」
「そうなのか!ノエルは何でも知ってるな!」
「そうなんですね」
「それほどでも・・・あの、教えて欲しい内容は何ですか?」
「はい、武器選びをどうすれば良いか分からなくて・・・強そうな武器を装備してもパラメーターが下がってしまうんです」
「なるほど。とりあえず、格納ルームに行きましょうか」
格納ルームに移動し、ノエルはモニターに映し出されたアルの機体を見る。
「ホークですね。この機体は搭載できる武装容量が低いんです。中型は3、大型機なら4種類武装できます。ホークは中型ですが2~3種類程度にしないと重量過多でステータスが著しく低下します。ステータスが著しく低下、高度も上がらなくなります」
「つまり、今の私は搭載武器が多すぎるという事ですね?」
「ご名答。ですから、全体的なパラメーターが下がっているんですよ。なので、こうすれば・・・」
ノエルが丁寧に改善点をアルに告げるのを見て、トオルは「ノエル、かっけー!」と熱い眼差しを送る。
「な、何でそんなに見つめてるの、トオル君!?」
「いや、かっけー!って思ってた」
トオルに褒められ、ノエルは照れ臭そうに笑った。
「本当に博学で素敵ですね。教え方も丁寧で、先生みたいです!」
続けてアルもノエルを絶賛する。
ノエルも気を良くしたのか、更に熱心にカスタマイズに関するアドバイスをした。
「ありがとうございます!これなら、さっきより上手くやれそうです」
「アルちゃん、まだやるんなら俺達とチーム組もうよ!ノエル、確か四人までチーム組めるんだよな?」
「うん。折角だし、ご一緒にどうですか?」
「良いんですか!?願ったり叶ったりです!是非、ご一緒させて下さい」
三人でチームを組み、ウォーモードをプレイする。
そして、見事に自軍は勝利しアルは3機撃墜の活躍を見せた。
「アルちゃん、上手いな!」
「いえ、これもお二人のおかげですよ。本当にありがとうございます」
「俺は何にもしてないけどな!」
「トオル君が全線で良い感じに敵を引き付けてたから、戦い易かったんだと思うよ」
「そうなのか?なら、良かった!」
「あの、今後も一緒にプレイさせて貰えますか?」
アルの申し出を快く受け入れ、三人はこの日から毎日のように一緒に遊ぶようになった。
新しい友達も出来たし、ゲームも順調だし、こんな楽しい時間を過ごせるなんて銀河戦域サイコーだな!と、トオルは充実した毎日に感謝していた。
それが唐突に終わりを告げる事になるとも知らずに・・・
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