僕らのミッション

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 山谷アキという女の子は存在しなかった。  その事実がわかったのは翌日のことだ。  彼女のことが気になり、D組にいる小学校の時からの友達に連絡をしてみたのだ。 『は? 山谷アキ? 誰だよ、それ。D組にはいないぞ』  そう言った後で、『あ、……』と彼が思い出したことにヒントを得た。  その翌日からの塾の夏期講習、そこにはいた。  三つ編みに黒縁メガネ、白いワンピースを着て教室の隅に座るのところに、僕ら三人は詰め寄った。 「おはよ、山谷さん?」  眼鏡の奥で彼女の目が泳いでいた。
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