僕らのミッション

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 夏休み中に三人でゲーム大会をしようと計画をしていた僕たちが、選んだのはレースゲームだった。  キャラクターを選び、レースとバトルをするゲームである。  単純に言えば、それだけなんだけどやり込むと奥が深い。  ライバルの妨害要素があったり、アイテムを使ってスピードアップしたり、五周でゴールイン、優勝とそれ以下でポイントが大きく変わる。  オンラインでもできるのだけれど、タケの家ではそれが禁止されているし、ソフト自体持っていない。  レンレンに至っては、学校ではチャラキャラな癖に、実は地味なロールプレイングゲームしかしないため、そのソフトを持っていたのは僕だけだった。  僕だけが使いこなせても意味がない、一週間前に、まずはタケに貸し出した。 『なんとか、ゴールできるようになったよ。com相手なら優勝できた』  笑顔のタケが、次に借りることになっているレンレンにソフトを持ってきたのは今から三日前、学校内でのことだ。  夜には塾でも会うんだし、その帰りの方がいいのに、と頭をよぎったのは、悪い予感が働いたってやつだろう。  レンレンは、あまり深く物を考えない、その時もただ『気になっちゃって』ぐらいの悪気のない理由だとは思う。
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