15 「開校記念日」

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15 「開校記念日」

遅く起きた平日の朝。 「あら?千鳥ちゃん今頃起きたの?学校は?」 小春がリビングに降りてきた 千鳥を見て聞いた。 「開校記念日で休みだから」 「そうなのね。だったら遊園地とか行かないの?」 「ああ、クラスの大半の子は行ってるかも」 「予定入れてないの?」 「うん、特には」 「じゃあ、一緒に出かけよ」 「え?今から?」 「そう、ちょっと遅い朝ご飯食べに行こ」 「どこ?」 「近くの私がよく行くカフェなんだけどね。多分千鳥ちゃん好きな感じじゃ無いかな?」 千鳥が、パジャマを着替え顔を洗って 身支度をしている間に、小春さんは 夕飯用のぬか漬けを仕込み、洗濯物を干し終えて、玄関で戸締りをしながら、庭の枯れた花を除いてる小春に千鳥は 「小春さんは、マジ、そつないよね。どうして私似なかったのかなぁ?お母さんもテキパキ出来て働き者だし」 「千鳥ちゃんは千鳥ちゃんでいいのよ。個性だから良いの」 こんな感じでぼやぼやと一生を過ごして、将来の夢も無い私でいいのかと、本気で悩み始めた。 進路カードを渡されて、現実なんだと思い知らされていたから、尚更だった。
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