19 「凛.自由になったけど」

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次の日、泣きすぎて頭が痛かったけど 進路指導で個別面談のある日。 休むのは諦めて学校へ行った。 進路指導室の前に行くと 次の順番を待つ千鳥が居た。 「あれ、どりちゃん、私の前?」 「ううん、木杉さんの次。早めに来ただけ」 「そ、私さ、すぐ終わるからさ」 そう告げて、凛はドアを開けた。 「失礼します」 「木杉。まだ進路カード未提出だな」 椅子に腰掛けながら凛は先生に向かって 「はい。すみませんでした。でも、先生!私ね決まりました!」 「え?」 「私、大学受験します。そして、資格もたくさん取ってキャリアウーマンになってバリバリ働きます。 男に頼らない自立した女を目指します!」 「木杉、いきなりどうした?」 「先生、私ずーっと片想いした人に振られました。だからもう男無しの人生歩みます」 「随分と短絡的だなぁ」 「切り替えは大事です」 「そうだけどな。で、どこ目指す?」 「うーん。私の成績で頑張れば行ける大学どこがいいですか?」 進路指導の先生を驚かせつつも 手こずると思っていた凛の相談はあっさり終わった。 告知した通りだった。 「ありがとうございました」 凛は勢いよくドアを開けて 外にいる千鳥に顔を向け 「ドリちゃん。ね?早いでしょ?じゃ、どうぞ」 そのままドアを開けたまま 千鳥を招いた。 「あ、ありがとう」 頭を下げつつ、千鳥は部屋へ入った。   よし、これからはめっちゃ勉強する! 春くんを忘れるくらい。 会えなくて寂しいとか思わないぐらい めちゃくちゃ勉強する! 流した涙の分、少し大人になれた気がした凛だった。
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