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今日も昼休みの教室には
千鳥と駿太郎が居る。
同じ部活をしていても
特別親しくなったわけでは無い。
特に千鳥は、男子と話をするのが
苦手だし、お互い最初から空気の様に
同じ教室にいる感じだった。
宮下駿太郎。
彼は小学生の頃から、地域の少年野球に
入団し将来は甲子園に行くのが夢。
そして勿論、憧れはプロ野球選手だ。
真っ黒に日焼けした顔と坊主あたまの
駿太郎は、甲子園出場経験もある
この高校に入学を決めた。
スポーツ推薦でも良かったのだが
普通に受験をして合格を勝ち取った。
ところが、入学式目前の春休み。
肩慣らしのために、キャッチボールでもしようと、同じ高校に入学予定の同級生と、誘い合って河原へ向かう途中
信号無視の車が駿太郎の自転車にぶつかって来た。
命には別状はなかったが、膝と肩を粉砕骨折してしまったのだ。
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