22 「梅干しの効用」

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22 「梅干しの効用」

春翔は凛に、何度か会おうと試みたが 電話は出ないし、家に行っても 出てきてはくれなかった。 叔母である凛の母親に 会って、話がしたいと伝えはしたが 「ごめんね。なんかね春くんには 当分会わないって言ってるのよ。 何があったのか知らないけど。 いきなり受験勉強を猛烈に始めちゃってね」 「そうなんですね。勉強の邪魔にならない様、時期が過ぎたらまた 連絡させてもらいます」 そう言って春翔は、手紙だけを手渡して凛の家を後にした。 『凛へ。読む気になったら封を開けて』 手紙の表にはそう書き記した。
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