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「ドリちゃんは、春翔とは連絡をとっているの?」とある日、野崎に聞かれた。
「パンダ仲間なので、写真をたまに送ってくれてます」
「へえ、そうなんだ」
「ただの……パンダ友達です」
小さく呟く千鳥の言葉と少し寂しげな顔に野崎は
いまだに千鳥は春翔への想いが残っているんだと悟った。
ちょうどその頃、和歌山の熊野古道のイベントで、プロジェクションマッピングによるイベントの仕事が舞い込んだ。
期間限定で派遣だった千鳥にとっても、これが野崎たちチームとの最後の仕事になる。
野崎は一計を案じた。
自然の森が相手の仕事に、植物のことがよく分かっている春翔に手伝ってもらおうと思い立ったのだ。
春翔と久しぶりに連絡を取った。
快く引き受けてくれて、しばらく一緒に仕事が出来ると野崎自身も嬉しかったし、千鳥も喜んでくれるのではないかと思った。
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