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「死火山と言われているけど、実際は活火山」
へ?
「活火山て感じじゃないけど....」
活火山てやっぱり煙モクモクってイメージだよなあ。
「実際噴火したのは丁度この国が内戦で賑やかだった頃らしいわ」
300年くらい昔か。
「それ以来ここでの噴火は予兆もないけどね」
じゃあ休火山じゃね?
「ここから馬車で14日の自治州に爆炎の湖と呼ばれるところがあるんだけど、湖が常に溶岩で沸き立ってるのよ」
いきなり怖っ。
「そんなん落ちたらひとたまりもありませんな」
「その自治州は海にも面しているから溢れ出た溶岩は川を作り海に流れ出しているけどね」
「その自治州にも火山が?」
「ないわ」
....はーあっ?
「ファヌエル様が調べた所、どうやらこのカルノー自治州から地下深くを通って向こうの自治州まで流れ続けているみたいなの」
地下を通って馬車で2週間の距離を?
途中で冷えて固まることなく?
えーと、馬車が時速30kmくらいで1日の内で明るい10時間くらい走って、それを14日....4000km以上離れてるだと?
日本の北海道から沖縄までそれくらい?
ありえん。
....あり得ない事が普通にあるのがこの世界なのか?
「ま、そんな訳でこの自治州は火山帯、こんな溶岩だらけの土地には誰も居つかないの」
更にこういう所だから採掘出来る特別な鉱石があるとソフィア姐さんは呟くように告げた。
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