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「えいっ!やあっ!とおっ!」
あんぽんたん....元気なのは認める。
認めるがおまえ、動きが遅すぎ。
何でこんなにでかいミミズに攻撃が当たらないのか摩訶不思議。
そんで最も問題なのがべらぼうめ姉弟。
「ファイヤーボールっ!」
「ストーンエッジっ!」
え?
魔法特化型とかいうからこのワームに対抗できる魔獣とか召喚するか、終焉のなんたらみたいな凄いのをぶっ放すかと思いきや....
「私の火魔法が通用しないなんて....」
「僕の最大威力のストーンエッジが....」
おいおい。
おーい、良く分からんがそんなに近づいたら食われちゃうぞ?
「ベラ!ボーメン!下がって!」
いや....何か変。
地面が割れた。
「きゃあっ!」
別の個体?
いや、さっきまで3匹いたのに目の前には2匹だけ。
1匹が地下に潜って後ろを取ったのか....頭いいじゃん。
なんて感心している場合じゃないぞ、これは。
異世界へ来てまだ1泊しかしてないのに。
こんなミミズに食われて終わるのは御免だぞ。
『ユースイさん、お願いします』
「え?誰?姐さん?ジャンヌ?」
いや違う、みんな必死に戦っている。
それに頭の中に直接聞こえたような....気のせい?空耳?
『ユースイさん、みんなを、この世界を守ってくださいっ!』
空耳じゃない....
『私の力をあなたに』
へ?
「お?おおおっ?おおおおおっ!」
これは....
あの時と同じ。
通り魔の時と同じ....
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