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飛んだ。
2階から飛び出したのと違う。
地面から空に向かって飛んだんだ。
そんで握りしめた拳がめっちゃ熱い。
で、目の前にミミズのぱっかりと開いた口。
「ユースイさあんっ!」
この声はあんぽんたんだな。
....今からミミズに食われるのに我ながら不思議な余裕。
「ええいっ!どうにかなるっ!」
そのままミミズの口に飛び込むと、何かぐちゃぐちゃした所を通って視界が開けた、ていうかどうやらミミズの頭部を貫通したっぽい。
勢いですぐ近くにいたミミズも撃破。
そんで着地。
「ユースイさんっ!凄いっ!凄いですっ!」
駆け寄ってくるあんぽんたんと姉御にジャンヌ。
べらぼうめ姉弟も少しは....
「危ないっ!後ろっ!」
もう1匹いたんだっけ。
すっかり放心状態のべらぼうめにミミズが襲い掛かる。
間に合わないっ!
「止まれっ!止まれえっ!」
叫びながら走り出す....あれ?
ミミズが....止まってる?
何で?
『これがあなたの固有スキルですよ?ユースイさん』
へ?
また聞こえた。
「ていうか、あんた誰?」
『失礼いたしました....私はアストレア、あなたをこの世界に転生させた女神です』
「め....女神様っ!し、失礼つかまつりましたあっ!」
『いいんですよ、やはりあなたは私が見込んだだけの逸材、その力を正義の刃としてこの世界に再び平穏を取り戻してください』
「うす、微力ながらこの三分一湧水、しかと承りましたっ!....ところで固有スキルって....」
一瞬だが、女神が笑ったような気がした。
顔も知らんけど。
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