異世界を防衛せよだと?

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「お待たせ」 は? いきなり目の前に現れた女。 お待たせとか地縛霊の縄張りで待ち合わせかよっ! ....誰と? 「ごめんね、少し手間取っちゃって」 ん? 俺に言ってる? 「あの....」 そう言いながら自分を指差してみた。 にっこりと頷く女。 「....見えるの?」 「そりゃ見えるよ?」 そうか、お迎えって奴か! しかもこんな美人をよこすとは....やるな神様。 「天国....っすよね?」 にっこりと首を横に振る美人。 「....じ、地獄ぅ?」 いや、いくら引きこもりニートでもそれはあまりにも厳しいだろ? そりゃ確かに親の金で課金もしたし、いけないと分かっていたけどエロサイトも観ていた.... でもそんなのはこの命でチャラに.... 「君には違う世界へ行ってもらうよ?」 チャラに....は? 「今何て?」 「ちゃんと聞いてなきゃダメだよ?君にはこことは違う、いわゆる異世界と呼ばれている所へ転生してもらうよ、三分一湧水(さんぶいち ゆうすい)君」 「はーあっ?」 そんなやり取りの直後、それまで家の前で鎖に繋がれていたような俺の魂がフワッと軽くなった気がした....一瞬だけど。 そんで視界が真っ白になったわけさ。
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