異世界を防衛せよだと?

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「ユースイさんはどちらの自治州から?」 え? 自治州ってか.... 「に、日本だけど」 「ニホン?....初めて聞きました」 そらそうだろ。 「ていうか、ここってどこっすか?」 俺の的確な質問に核心を突かれたようだな、固まってやんの。 「はい?」 あ、何か俺を見る目が心なしか冷たくなったような.... 「その質問はこの場所がどこかという?」 「更に言えば、この国も....」 「....まさか長い眠りから覚めたらここにいたとか....」 「ほぼ正解ですねえ」 あ、エルフの眉間にしわが寄った。 「使徒様も何を考えているのか....」 使徒様? 使徒....あの、天使の名前の.... 「エヴァ」 「違います、多分」 ちっ.... 「あなたと先程まで一緒にいらっしゃった方が女神アストレア様の使徒、天使ファヌエル様です」 はあ.... 「天使....」 『....いいかげん目を覚ませよ、この地縛霊がっ!』 天使....世の中変わったな。 「あなたがどのような理由でここに来たのかは分かりませんが、ファヌエル様がお連れになった以上は....」 おお....絶対の信頼だ。 俺に対してじゃないけどな。 つまりアレだ。 借主本人よりも保証人に貸すというアレだ。 「簡単に説明しますね」 そして始まる集中講座。
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