異世界を防衛せよだと?

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エルフのジャンヌ先生によると、この国の名はヴェント共和国でここはカルノー自治州。 ヴェント共和国は本来王国だったが、300年くらい前にクーデターにより王政が崩壊し、時の反乱軍指導者が共和国開国宣言。 当時、国王の悪政に反旗を翻していた部族、種族はそれぞれを自治州として離国を宣言したが、この反乱軍指導者の説得により共和国に加盟、現在に至る....と。 「えと....この国の生い立ちは何となく理解したけど、この選別作業は?」 「この賢者の石が採掘されるのはこのカルノー自治州だけなんです」 はあ.... 「賢者の石を使えばこの世界を滅ぼす事も造作ないと....分かります?」 「ど、毒ガスを世界中へ撒き散らす....」 何てこった! お、俺は国際的テロ組織の隊員になっちまったのかっ! 確かに生前はまともな社会貢献とは無縁だったけど、他人様に迷惑をかけてはいなかったはず....存在自体が迷惑とか言うな。 それが死んでこの訳の分からない世界に連れて来られてテロリストに成り下がるとは.... 「それを阻止するのが我々の役目です」 「はい?」 「ここに集まった者は常人とは違う何かしらの力を女神から授かっていますが....あなたは?」 何かしらの力? ち、超能力? 「いや、女神様とやらには会っていないんで何とも....」 「....ファヌエル様は何と?」 ファヌエル? ああ、天使か。 「このクソ地縛霊とか言われたな....」 「意味が分かりませんね」 同感。
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