蜃気楼の感触

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「だったらジムで練習すればいいんだよ。るりさんや世忍さんが教えてくれるよ」 「ねおにゃワールド」は、所謂ギルドマスターと呼ばれるポジションをねおんが担っている。るりさんは呉そごう内のジムを経営しながらメンバーに呪文のアドバイスを、世忍さんは実戦で稽古をつけてくれているメンバーさんだ。 「それはいいけど、欠員って誰がメンバーから脱退したの?」 「ヒモきゅん」 「脱退理由って聞いてる? ギルドで何かあったの?」 「理由聞いても答えないから、リアルで何かあったのかもね。みんなダイレクトメッセージ送ってるんだけど、返事がないって」 「そっか、私で役にたてるのかな」 箱推しのギルドと一緒に対戦するなんて思いもしていなかったけど、みんなの足を運ぶ引っ張らないか不安と緊張で、胸が張り裂けそうだ。それより私はギルドの推し活に専念して対戦用の呪文なんて持っていないけど、どうやって闘えというのだろう。
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