義之と早瀬

4/7
前へ
/25ページ
次へ
登り切って弾け、荒い息の結衣を、義之は、更に高みへと誘う。 「う、ぅう、」二度目の絶頂に向かい、弾ける直前に 結衣の中を、熱い物が貫く。 「うぁぁぁ~っ」久しく忘れていた快感に、一気に上り詰める。 「もう、良い」義之の声がして、熱い物が抜かれ、また入って来る。 さっきの、熱い物とは違う、これが、慣れている義之のだ、、、。 結衣は、違和感を覚え、しっかり瞑っていた目を開けた。 その目に映ったのは、自分の体の上に居る、義之だけではなく 自分の体の傍に居る、早瀬の姿だった。 「は、早瀬さん」何でこんな所にと、驚愕する結衣の身体を 義之が、ゆっくりと揺する「や、止めて、、」再び襲ってくる、快感の中で 何で、早瀬が居るのかと、動揺している結衣は、義之から、逃れようとしたが 義之は、びくともせず、更に揺すり、焦っている結衣の身体に 早瀬が、口と手を使って、これ以上は無い位の赤い花を咲かせる。 「い、嫌、嫌ぁ~」しかし、義之と早瀬の二人によって、結衣の身体は 結衣の思いを置いたまま、果てしなく深い快感に落ち 何度も何度も上り詰めては、弾ける。 目が眩むような快感の渦の中、やっと義之が上り詰め 「結衣、、」と言う声と共に弾け、この行為は終わった。 早瀬は、直ぐに部屋から出て行った。 泣いている、結衣を抱きしめ「ごめん、ごめん結衣、私は、こうしないと 結衣を喜ばせてやれ無くなったんだ」義之は、優しく背中を撫でながら言う。 そして、まだ無言の結衣に「こんな私が嫌だったら、止めても良いよ」 と、言う、止めても良いと言っても、もう、貰ったお金は、車検代と 画材と、カメラに、使ってしまって、残りは少なくなっている。 使ったお金を返す事など、出来はしない。 「止めたい?」と、聞く義之に、結衣は、力無く頭を振った。 「良いんだね?」結衣は、こくりと頷く、頷くしかなかった。 「有難う、結衣なら、分かってくれると思っていたよ」 義之は、喜びに満ちた声でそう言うと「少しお休み」と、額にキスをして 部屋から出て行った、ああ、もう、何も考えたくない、、、。 結衣の頭は、考える事を拒否し、代わりに、結衣を眠りに引き込んだ。 一時間半ほど眠って、目覚めた結衣は、のろのろと体を起こし 浴室へ行くと、シャワーを浴び、服を着た。 結衣のバックの傍には「早瀬の車で、帰るのが嫌なら 別のタクシーを呼びなさい」と、言うメモと 小さな封筒に入った、5万円が置かれていた。 それをバックに入れて、玄関のドアを開けると、駐車場に有る 早瀬のタクシーの、後部座席のドアが開いた。 結衣は、つられる様に、車に乗る。 車は、結衣の家へ向かって走り出した。 最初に、私の体に入って来たのは、この早瀬だったのか。 それを見て、義之は興奮し、結衣を抱ける体になったのか、、 ぼんやりとそう思う、こんな事をしなくてはならないなんて、、 でも、仕方ない、仕方ないんだ、、そう思っていると 悲しくも無いのに、涙が、ぽろぽろと流れて来る。 早瀬が、黙ったまま、ティッシュの箱を、後ろの結衣に渡す。 結衣は、そのティッシュで、涙を拭いたが、涙は、なかなか止まらなかった。
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加