奈落への始まり

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見慣れた玄関に、もう、胸がドキドキする。 五年前まで、土曜日ごとに、この家に通っていた。 結衣が、深沢病院へ勤めていた時、理事長の義之と知り合い 何度か食事を誘われた後、男女の仲になった。 それから7年、ずっと義之は結衣を離さなかったが、結衣の母親が 「もう直ぐ、30歳になるんだ、これ以上独り身で暮らしてちゃいけない」と 強引に、春斗との結婚話を進めた。 その時、65歳だった義之は、それを聞いて 「私じゃ、結衣にウェディングドレスを、着せてやれ無いからな~ 辛いけど、結衣の幸せの為だ」と、きっぱり別れてくれたのだった。 応接間に入る、そこも、5年前と、何も変わっていなかった。 ソファーに結衣を座らせ「病院にも、聞いてみたんだけど、空きが無くてね」 それは、分かっていた、いの一番に、頼みに行って、断られていたからだ。 「それでね、私が、月に40万、援助しようと思うんだ、足りるかい?」 「40万も?」「結衣の為なら、100万でも200万でも構わないけど 結衣は、それは嫌なんだろ?」「はい」そんな大金を貰う訳にはいかない。 「そんな所も、昔と変わっていないね」義之はそう言うと、カバンから 数枚の用紙を取り出し、これにサインと押印だけしてと、言い 「履歴書は、持ってるよね」と、聞く。 「はい、これです」結衣は、さっき断られた会社で、出そうとした 履歴書を渡す「給料を振り込む、通帳の番号を、書いて」「はい」 義之は、てきぱきと、いろいろな用紙にサインさせ、捺印させると 「君は、この家の家政婦として、働く事になったと、ご主人には言うと良いよ 知っての通り、私は、この家には、土曜日しか来ない。 普段は、ここに来なくても良いけど、土曜日だけは来て 私の相手をしておくれ」「はい、、」結衣は、うつむいて、小さな声で それでも「主人が居ますので、夜は、、」と、言った。 「大丈夫、昼間に済ませて、夕方には、帰れるようにするから」 「すみません」「結衣の所為じゃ無いよ、今の世の中が、住みにくいんだ」 義之はそう言うと、結衣の肩を抱いた、結衣の体が、ビクンっと揺れる。 「おや、ご主人に、満足させてもらって無いのかい?」義之が 結衣の顔を覗き込んで言う「び、病気なので、、」 「あ、そうか、あの病気になった人は、出来なくなる人も居るそうだね」 そう言った義之は、結衣を抱きしめ 「可哀そうに、ちょっとだけ、満足してお帰り」そう言うが早いか 結衣のブラウスをたくし上げ、ブラジャーをグイっと下に下げて 出て来た丸みの先を口の中に入れた「うぅっ」結衣の体の中心が疼く。 義之は右手を、素早くショーツの中に入れ、もう結衣の花の蕾を揺する。 「あっ、あ、あ~」結衣は、あっという間に弾けてしまった。 はっ、はっと、短い息をしている結衣を抱きしめ、義之は長いキスをすると 「もう一度、逝きなさい」と、今度は反対の丸みの先を吸い、また揺する。 「う、ぅぅ~」結衣の足が空を蹴り、がくがくと崩れ落ちる。 「土曜日が、楽しみだな~」義之は、そんな結衣を抱きしめて言う。 また、この関係が始まるのか、結衣は、大きく満足した体を、持て余していた
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