第84話 好きなサンドイッチ

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第84話 好きなサンドイッチ

 しかし……そううまくいくはずもなく。  精獣化の方は、簡易体の時のように……何度試してみても、変身をすることが出来なかった。 「……はぁ、はぁ」  いくら息を切らしていても、何も変化しないことに変わりない。  手本代わりにと……珀瑛(ハクエイ)様が先に精獣化になられても、私にはコツも何も会得出来なかった。 『ん〜〜。これは、龍羽(リュウハ)様に一度見てもろた方がええなあ?』 「……そうですね」  簡易体もだが……私はまだ人間から大精霊になったばかり。違うことが多くて当然なのは仕方がない。  ひとまず、休憩も兼ねてお昼ご飯にしようと……食堂ではなく、テラスと呼ばれる……外の景色を楽しめる場所で食事をすることになった。  私には、先に喉が渇いたからだろうとぬるめの紅茶をたっぷり飲ませていただいたが。 『お待たせ致しました!!』  ポフム殿達が……今日もたくさん、ご飯を用意してくださった。  大精霊となったことで……食事を多く食べる必要は無くなったらしいが……こちらでご飯をいただくようになってからは、まだまだ私には必要だとわかり。
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