第3話 役に立てた聖女①

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第3話 役に立てた聖女①

 何、なに、なに……!?  何が起こっているのか……さっぱり、わからなかった。  とにかく、辺りにはバリ、ボリ、とか。  カリカリカリ……と言った、奇妙な音で静寂とは無縁な音が響き渡っている。  私は……あのもこもこの精霊が、目の前で私の召喚した『異界のゴミ』を貪るように食べているのが……信じられなかった。 『うんま〜〜!!』  そして、ついに。  半分近く、ゴミを食べ終えた精霊が……口を開いた。と言うより、念話……テレパシー?  頭に直接響いていたので、直接的な会話ではないと……思う。  見渡しても、私以外の人間はいないし、他の存在すらいない。となれば、目の前の精霊が発した以外考えられないはず。 『うんま〜〜!! めっちゃ、うんま〜い!! なんやこの食感!! 最初はかったいのに、口に入れたら蕩けていくで〜〜!! 飽きない味やし、めちゃくちゃうんま!!』  よくわからない……けど。  言葉の訛りもだが、テレパシーの声音を聞く限り……男性体なのか。あのゴミを非常に気に入ったのか、なくなるまで夢中になって食べ続けていた。  最後の方には、バクバク、ばっくん! と言う具合に食べ終えてしまい……身震いをすると、くるんと私の方に振り返ってきた。 『おおきに、姉ちゃん!』 「!? わ……たし?」 『姉ちゃん以外居らへんやん? 変な反応やなあ?』
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