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情熱体力 山田太郎①
※今回のは割と真面目です。ナレーションは女版ポディマ・ハッタヤことロッテンマイヤーがお送りします。
タッタターラーラ〜タッタターララッタラ〜♬(かのお馴染みの音楽)
『深夜ラジオ』パーソナリティー山田太郎。そのプロフェッショナルな仕事の裏側に迫る!
2月15日 朝8:30
山田の朝は遅い。基本一人で起きられないため、毎朝母親が部屋に起こしに来る。
山田母「太郎、起きなさい! もう行く時間よ!」
山田「無理、今日行けない。腹痛い」
山田母「あんたこの間もそう言ってサボったでしょ! 良い大人なんだからちゃんと仕事しなさい!」
山田「行かない。俺『深夜ラジオ』卒業する」
山田母「何馬鹿なこと言ってんの!」
山田「深夜とか言って朝早いし海苔田さん怖いし、昨日の収録でドン滑りしてやる気無くしたし……」
山田母「そんな失敗誰にでもあるわよ」
山田「とにかく俺は卒業する。もうラジオに縛られる人生なんて嫌だ。普通の20歳に戻りたい」
山田母「あんた25歳でしょ! 何キャンディーズみたいなこと言ってんの! とにかくさっさと起きなさい!」
山田「いやだあああああ!! うおおおおおん!!」
1時間後ーー。
ぐっすり眠る山田の耳に突然ドスドスという物音が聴こえ、慌てて飛び起きてクローゼットに逃げ込んだ。ナマハゲのような恐ろしい形相で乗り込んできたのは同業者の海苔田弁子。ちなみにこれは本名ではない。
海苔田「おい山田、いるのは分かってんだよ。早く出てこいぐぉら!!」
山田(ガタガタガタガタ、ダラダラダラダラ)
間もなくクローゼットが開けられ、海苔田に引き摺り出される山田。絶対絶命の大ピンチ!
海苔田「昨日の午前中の打ち合わせ、風邪だって休んだけど仮病だな?」
山田「(バレてる……)午前中は具合が悪くて……」
海苔田「なら午後から来いこのサボり魔が!
つーかこの間も低血圧だっつって打ち合わせ休んだよな? 低血圧って女子か!」
山田「お……男にだって低血圧はありますよ」
海苔田「私は貧血でも二日酔いでもアニサキスに胃やられても仕事休んだこと一回もないわ!! このへぼ男が!! それでも社会人かボケ!!」
山田「ひいいっ、すみません……ごめんなさい……許してくださいぃぃ!」
海苔田「さっさと着替えろ!!」
数分後、スーツに着替えた山田。
山田「さっきのカットで」
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