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いやらしくならないように気を配りながら、竜也は朋を愛した。
唇で、触れる。
軽く吸い、少しだけ舐める。
そうするだけでも、朋の小さな乳首はぷくんと腫れてくる。
執拗に弄る必要も、なかった。
「はぁ、あぁ。ん、ぅんん。うぅ、んん!」
「可愛い声。もっと、聞かせて」
「あ、そこは! んぅ、あ、はぁ! ヤだ、ダメ。き、気持ち、い……!」
カフェでの姿が嘘のように、朋は素直に情欲をぶつけてくる。
そんなギャップもあって、竜也の心はどんどん熱を上げてきた。
ミステリアスで、陰があって。
ちょっぴり生意気で、だけど……。
だけど、やっぱり魅力的なのだ。
こうして肌を合わせて、改めて竜也は感じた。
(ああ。多分、一目見た時から魅了されていたんだ)
胸の奥から、熱と共にどうしようもない切なさがせり上がってくる。
この瞳も、髪も、白い内股も爪先も。
全てが今、私のもののはずなのに、苦しい。
素敵な恋人たちと、同じようなひとときを過ごしてきたはずなのに。
これまでにない特別な感情を、竜也は朋に抱いていた。
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