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「色々と手伝ってもらって助かったよ。まぁお前達が僕を手伝うのは当たり前の事なんだけどね。だからありがとうとは言ってあげないよ」
羽沢の運転する車の後部座席で曼とアオイの間に座っていた白檀はにこりと微笑んだ。
「それに騒がないようにって言っといたのに失敗してたしねぇ」
アオイと羽沢は ぎくっ とした。
「あ、あ、あっ、白檀様!お歌素晴らしかったです!さすが白檀様だなぁって私感動いたしま…」
「お歌って言い方、気に食わないね。見た目こそお前達より若いけれど僕はお前達より随分歳上なんだよ?それなのに小さい子を褒めるような言い方しないでくれる?…虫唾が走るぜ」
「馬鹿たれっ!」とアオイは羽沢の頭をボカっと叩いた。
「白檀様すみませんでしたー!!」
「分かれば良いんだよ。これからも仲良くしようねぇ、奏」
「……はい、こちらこそ宜しくお願いします」
ふふっと白檀は笑みを浮かべた。
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