おかしくない僕
人を殺したい。
そんな衝動が中学に上がってから強くなった。
物心ついた頃、近所をうろついていた子猫を殺した。暴れる子猫に大きな石で。
真っ赤な血がドクドクと流れる感覚。
その感覚が忘れられず、そこからたくさん動物を殺した。
猫や犬、学校の兎。
楽しくて気持ちよくて。だけど、おかしいことは分かっていた。
この事をしてると知ったら母さんは悲しむだろう。
女で一つで育ててくれた大切な母さんのそんな顔をみたくない。
だから、もうしないことにしたんだ。
それなのに····。
「俺は言ったんだよ。それでさぁ」
学校からの帰り道、友達と話しながら帰っていた。僕は相槌を打ちながらも別の事を考えてしまう。
この子の首を包丁で刺したらどんな風に血が出るんだろう。
締めた後に刺したらどんな顔になるんだろう。
殺してみたい殺してみたい殺してみたい殺してみたい殺してみたい殺してみたい。
「なー聞いてる?」
友達が訝しげな目で僕の顔を覗きこんだ。
「ご····ごめん。ちょっとボーとしてて。どうなったんだっけ」
急いで目を細め、口元を上げ、笑顔を作る。
友達は冗談混じりの心配をして、また話し始めた。
駄目だ。どんどん強くなってる。
このままじゃ本当に····。
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