2話・痩せたい片想いにゃ

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「食べ始めると止まらない、寝転べば起き上がれない。私どうしてこうなんだろう?」 その前にその体型は昔からなのかにゃ? 「泳げば鯨みたいに優雅で見惚れるって皆褒めてくれたのに今はもうすたれ昆布」 あぁ、昔からその体型だったにゃんね。よく泳げたもんにゃね。さっき戦力だったって聞いたよ。ちょっと泳いでるとこ見せほしいにゃ。 「ねぇ、シロちゃん。少し私の話し付き合ってくれる?このまま家に帰ったら悲しくていつもの倍よりご飯を食べちゃいそうなの」 いつもの倍ってどんな量にゃ?あとどうせ呼ぶならクロちゃんって呼んでほしいにゃ。まだそんなに老けてないにゃん。見よ希空御用達高級ペットサロンで毎週洗ってもらってるおかげで艶々な光沢全開の黒い毛並みを!(※ニャン太郎はさび猫なので真っ黒猫ではない) 「じゃあ中庭の噴水の所にでも行こっか」 あの学園長の銅像噴水に行くのか。度胸あるにゃ。ってか行きたくないにゃ。 「ふにゃあ〜っ!にゃ〜っ!」 「行きたくないの?シーチキン食べさせてあげるって言っても?」 よし、行こう! こうして結局僕は嫌々渡辺の話しに付き合うはめになった。    
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