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季優を連れて中庭に戻ると「は〜、お腹いっぱいになったら落ち着いた〜!」と渡辺は泣き止んでいた。
「にゃあ…」
何だ、お前!泣いてるから何とかしようと思って急いで季優引っ張って来たのに呑気にお茶飲んでんじゃにゃいにゃ!!僕の苦労は何だったにゃ!?
「渡辺さん?」
「えっ?あ!愛屋君?どうしたのこんな所で?」
「いえ、それは僕の台詞でもありますが…」
えっ?夕飯?違う、おやつ?こんな時間にそんなに食べたんですか? みたいな顔で渡辺の側に転がってる食べ終わったおにぎりの袋とかを見てる季優を見て渡辺はのほほんと笑みを浮かべて「勉強会お疲れ様」と言った。
この2人同じ学年だから知り合いだったのか。優人は知らないっぽかったから季優と同じクラスの子なのかにゃ?
「あぁ、これ?お腹空いちゃったからおやつ食べてたの」
「あぁ、そうなんですね。美味しかったですか?」
「うんっ」
おにぎりはおやつの類いだったのか。知らなかったにゃ。
「愛屋君、勉強会の最中じゃないの?もう終わったの?」
「いえ、まだ終わってないんですが にゃん太君に連れ出されてしまいまして…」
「にゃん太君?」
「えぇ、この子です。応援部のマスキャラなんですよ〜、可愛いでしょう?」
「にゃ〜ん…」
季優に抱っこされた僕はお腹びょ〜んって伸〜び伸び。「応援部の子だったんだ?あ、だからハートのネックレスしてたんだね」と渡辺はポンと手を叩いて納得した。
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