流れる雲に君を問う

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 太陽がオレンジ色に輝き、虹色の雲が赤一色に染まり始め……、壮絶な美しさに呼吸がうまくできなくなる。  空港の公園に着いた私は、そこの芝生に倒れ込む。  そろそろ、彼女に先輩を返してあげなければならない。  未だベッドから出られないでいる私の側に、先輩を。  大丈夫。  先輩なら、一緒に戦ってくれるだろう。  観客席で応援するのではなく。  ストップウォッチを持ってゴールで待っているのではなく。  いつかのように、隣で一緒に走ってくれるのだ。    そして私も、一緒に。  元の世界で頑張るから。  …………先輩。  私も、先輩のことが、好きでした。  そうして私は、校門を出たときから続いていた鈍い頭痛に別れを告げた。  痛みと共に手放したものが胸に大きな穴を穿って、夕焼け空を仰いだまま、声が枯れるまで泣いた。
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